じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 3月11日、東日本大震災三周年の追悼の意を表するため、岡山大学本部の屋上に半旗が掲げられた。2年前の3月11日と比べると、校旗の色が紫紺からライトブルーに変わっていることが分かる。
 なお、2014年3月10日の時点で、東日本大震災の、死者は15,884人、警察に届出があった行方不明者は2,633人であると発表されているそうだが、震災関連死と認定された方が、復興庁の2013年9月末時点での集計で2,916人(福島県1,572人、宮城県813人、岩手県417人など)、共同通信社は2014年3月10日時点での集計で3,048人であるという。
 津波による犠牲は、早期の警報と確実な避難で相当程度防げるが、震災関連死を防ぐことはなかなか難しい。精神的なケアや、元のお仕事を再開できるための支援体制も大切ではないかと思う。


2014年3月11日(火)

【思ったこと】
140311(火)コミュニティで創る新しい高齢社会のデザイン:平成22年度採択プロジェクト成果報告シンポジウム(3)新たな高齢者の健康特性に配慮した生活指標の開発(2)

 昨日に続いて、表記のシンポジウムのメモ・感想。

 『新たな高齢者の健康特性に配慮した生活指標の開発 <カテゴリーT>』【こちらにこれまでの概要あり】の発表のあと、モデレーターや一般参加者から、積極的な意見が出された。その中で印象に残ったものをいくつか挙げてみよう【あくまで、長谷川の記憶に基づくため不確か】。
  1. そもそも、どういう場面で何のために活用する指標なのか?
  2. 指標の普遍性(一般性、適用範囲の拡大)を追求すると、地域性や性差がオミットされるというジレンマがある。
  3. 開発された新しい指標の中に「町内会・自治会で活動していますか」とか「地域のお祭りや行事などに参加していますか」といった項目があるが、大都市と地方では、町内会・自治会の役割や活発さが異なるのではないか?
  4. 同じく「奉仕活動やボランティア活動をしていますか」という項目があるが、それらをしなくても、仕事を続けている人はしっかりと社会参加しているのではないか?
 こうした議論を拝聴していた思ったのは、質問紙尺度というものにそもそもどういう存在意義があるのか、またどういう限界があるのか、といった、この指標を離れた一般的な課題であった。

 まず、今回開発された生活指標というのは、健康診断のチェック項目とは大きく異なる。健康診断の場合は、とにかく、あらゆる危険を想定して、網羅的かつ詳細に質問する必要があるが、今回のような指標では、項目数をできる限り減らし、誰にでも容易に、面倒くさがられずに答えてもらえるように配慮する必要がある。例えば、こちらの記事で鈴木先生が、
例えば「DVDプレイヤーの操作ができるか」と「ファックスを使えるか」。似たような質問を二つしても意味がないんです。ですから相関性の高いものはどちらかを落としました。
 「有償労働」も今後広がってくるだろうと思われるので、入れるかどうかすごく悩みました。でも「有償労働」は、社会参加のカテゴリーの中のボランティア、自治会の世話役と非常に似た能力だろうと考えました。この指標では「現象」ではなく「能力」を測定するものなので、相関係数が高かったもののうち「より通過率が高い」「より汎用性が高い」ものを選びました。
というように、相関の高い質問項目はどちらか1つだけに絞られる。なので、選ばれた質問それ自体を改善して得点をアップさせたからといって、測ろうとしていた状態が改善されることには必ずしもつながらない。例えば、「ビデオやDVDプレイヤーの操作ができるますか」に「いいえ」と答えた人に操作法を伝授すれば、「新機器利用」の得点は1点増えるが、だからといってその人が新機器利用の能力をアップさせたということにはつながらないのである。

 このほか、質問項目の意味内容についても議論があるが、時間が無いので、次回に続く。