じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 岡山県岡山では、少雨傾向から一転して大雨となり、2013年6月20日朝06時現在の24時間積算雨量は133.5ミリに達した。ちなみに岡山の6月の雨量の平年値は171.5ミリであり、すでに降った分と合わせて一気に平年値を超える勢いである。少雨傾向が解消されたのはよいが、1日に100ミリ以上もの雨が降ると被害のほうが心配される。

 写真はこのところの雨ですくすくと育つヒマワリ畑。ヒマワリの花は東方向を向く傾向があるため、毎年、この位置(南側)からは、横向きの花ばかりとなる。観賞用花壇であれば、設計ミスと言われてしまいそう。



2013年06月19日(水)

【思ったこと】
130619(水)人間・植物関係学会2013年度大会(4)食をめぐる諸問題(4)「自炊塾」

 昨日の続き。

 比良松氏の講演では引き続き、「自炊塾」と称する、九州大学で行われている少人数セミナーが紹介された。ネットで検索したところ、こちらにシラバスが公開されており、大人気の授業の1つになっているようである。

 シラバスによれば、この授業の全体の教育目標は、
  • 経済成長に伴う私たちの食生活の変化が、医療、福祉、農業、環境、教育分野における様々な問題と如何に密接に関係しているかを学ぶ。
  • そうした問題を解決する上で個人の食料消費行動の変革が如何に大きな影響力を持つかを、自炊を通じて体感する
となっており、また個別の学習目標は、
  • 「財布と身体に優しく、レシピも優しい料理」をいつでもできる人になる。
  • 履修後も自炊生活を続ける人になる。
  • 後輩の自炊指導ができる人になる。
  • 生命に対する体系的な考え方ができる人になる。
  • 現代社会の諸問題に対して発言・議論・行動できる人になる。
となっていた。なお、講演では、教育目標として、
  • 自らの成長が実感できているか?
  • 受け継がれているか?
  • 我がこととして取り組めているか?
という3点にまとめられていた。著名な料理研究家による実践指導のほか、今回の大会のもうお一人の講演者であった 内田美智子氏による「産婦人科へ行こう!〜これから親になるあなたたちへ」、さらに、「選択の医学」や「歯科医師からみた食」、「有機農業」などの特別セミナーへの参加、学校休業日(土日、祝日)を利用した調理実習に少なくとも2回参加できること、毎週水曜日の昼休みに伊都キャンパス内で実施する「弁当の日」にできる限り参加すること、なども履修要件に含まれているようであった。

 コンビニ食品やファストフードに頼りがちな大学生がさまざまな角度から「食」を考える上で有意義な授業であるように思えた。なお、「九大弁当の日」については、参加者の規模や最新の情報がイマイチわからなかった。ネットで検索した限りでは、2013年1月22日実施の「第187回 九大弁当の日」が最新となっていて、2013年4月以降がどうなっているのかはよくわからなかった。

 上掲のシラバスを拝見する限りでは、「自炊塾」は、買ってきた食材を自分で調理するというプロセスが中心になっているように思えた。人間・植物関係学会の趣旨から言えば、もう1つ前の段階、つまり、自分で野菜を育てたり、生産農家での実習に参加するということとリンクして「自炊」を取り上げればもっとよいのではないかという気もした。もっとも、NPOや部活動ならともかく、「15回プラスα」という、正規の授業として実施するのは困難かもしれない。


次回に続く