じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 6月2日放送の「世界の果てまでイッテQ!で、ノルウェーが水力発電を活用しているという紹介とともに放送されたアイスランドの滝「グトルフォス」。じつは、この滝は、水力発電所建設が阻止された滝として知られており、番組の趣旨とは正反対の背景であった。↓の記事参照。




2013年06月3日(月)

【思ったこと】
130603(月)「世界の果てまでイッテQ!」でノルウェーと取り違えられたアイスランドの滝

 6月2日放送の「世界の果てまでイッテQ!を録画再生で視た。この番組はモンブラン、アコンカグア、マッターホルンといったスペシャル版以外にはあまり見たことがないのだが、今回の放送の中に、北欧スペシャルという部分があり、ノルウェーのフィヨルドはどんなとことかと思い、録画した次第である。

 そんななか、ノルウェー紹介の冒頭のところで、ノルウェーは石油産出国であるが、自国に必要なエネルギーとしては石油に頼らず、CO2を排出しない水力発電を活用しているというような紹介があった。

 しかし、その背景となった滝の映像は、ノルウェーの滝ではなく、アイスランドのグトルフォス(↑の写真参照、旅行記はこちら)であったのだ。グトルフォスといえば、こちらの記事にもあるように、かつて、イギリスが水力発電のためのダムを建設しようとして、すでに契約までこぎ着けていた時に、シーグリーズル(SIGRIDUR TOMASDOTTIR)という少女が身を挺して反対し、滝が守られたという逸話で知られている。単なる映像の取り違えならともかく、水力発電所建設が阻止された滝の映像を、こともあろうに「ノルウェーは水力発電を活用している」という紹介に使うとは、番組スタッフの大チョンボと言わざるを得ない。

 ちなみに、リンク先の記事によれば、シーグリーズルは1874年に農家の娘として生まれ、1957年に死亡した。日本で言えば、津田梅子(1864年生まれ)、樋口一葉(1872年生まれ)などと同世代の女性であったと言える。

 あと、こちらの記事に、
ノルウェーは世界第6位の水力発電国です。ノルウェーの水力発電は、発電所へ供給される水の自然供給量を調整し、季節による需要の変動に合わせて発電量を変えられるようになっています。降水量が多い年に余った水を多数の貯水池に貯蔵して、降水量が少ない年に使えるようにできるため、火力発電システムで作られる電力を利用している国々との調整が容易になっています。ノルウェーと他の国々との電力取引は、Nordel−北欧電力共同運用機関−とNord Pool−北欧電力取引所−の支援のもとに行なわれています。【以下略】
と記されており、水力発電を活用していること自体は正確な情報であったと言えよう。