じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 最近、農学部農場に設置された看板。単に「取らないでください」とせず、「岡山大学の財産です」としているところが興味深い。



2013年06月2日(日)

【思ったこと】
130602(日)ダイバージョナルセラピーの最近の話題(8)在宅での看取り/バリアフリー観光

 今回の発表会のまとめにかえて、外部情報を2つほど記しておきたい。

 まず、最近届いた情報によれば、以下のシンポジウムが大阪大学(中之島センター)で開催されるとのこと。
シンポジウム「超高齢社会のなかで在宅での看取りを考える」
日時:2013 年7月15日(月)13:00〜17:00
会場:大阪大学中之島センター 講義室703(定員102名)
大阪市北区中之島4-3-53 TEL.06-6444-2100 http://www.onc.osaka-u.ac.jp
シンポジスト:
  • (1)金子 由利 (訪問介護ゆりかご・介護福祉士) 「死合わせ(しあわせ)ですか? ~愛と死を見つめて思うこと~」
  • (2)栄木 教子 (大阪市中央訪問看護ステーション・看護師) 「家で看取られた人びと ~人は生きてきたように死んでいくか~」
  • (3)桜井 隆 (さくらいクリニック・医師) 「大往生なんかせんでもええやん ~住み慣れた家で死ぬということ~」
主催
  • 「ケアの臨床哲学」研究会(http://www.let.osaka-u.ac.jp/~cpshama/clph-care/clph-care.htm)

共催:
  • 患者のウェル・リビングを考える会(http://www.geocities.jp/well_living_cafe/)
  • 〈ケア〉を考える会(http://care-kyoto.jimdo.com/)
  • 科研プロジェクト「定常型社会におけるケアとその システム

 次に、今回の発表会の日の朝、宿泊先のホテルで、NHK「サキどり」という番組で、

さぁ旅に出よう!車椅子でも大丈夫

という話題を取り上げていた。リンク先にあるように、最近では、介助を必要とする人と、その家族のための「バリアフリーの旅」、オーダーメイドの旅(意外な旅行先としては、墓参りが多い)などが紹介されていたが、当日の日程の都合で、ごく一部しか視られなかった。

 旅行好きの私にとっては、介助が必要な体になった後も旅行を諦めなくて済むというのはまことに心強い。もっとも、昨今の給与削減、年金削減の中で、そういうサービスを受けられるほど金銭的ゆとりがあるかどうかは定かではない。専門的なことは分からないが、介護保険の中で、一定の基準を満たすツアーや墓参りのようなオーダーメイドの旅に対して、補助が出るような仕組みがあるといいのにとは思う。若い時は、旅に出かけたくても仕事の都合でなかなか出られなかった、という人たちも少なくないはずだ。「長年の夢を叶える」とか「死ぬ前にもう一度」などと、大げさに「旅」を考えるのではなく、希望する人がいつでも何度でも参加できるような仕組みがぜひとも必要だと思う。

 このほか、全国いろいろ、眺めの良い場所に別荘型の高齢者施設を作り、都会の施設に入居している方が一定期間滞在できるようにすれば、これまた楽しみの1つになると思う。

 以上のような提案は、決して「お年寄りに贅沢をさせる」ということにはならないと思う。本来、誰でも、自由に旅をできるようなバリアフリー社会を実現すべきだと思うし、こういう形でバリアフリー観光が活発になれば、観光地の活性化や雇用促進にも繋がるはずだ。