じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 5月27日に梅雨入りが発表されたものの、5月30日夕刻には晴れ間が出てきて、早くも梅雨の中休み状態となり、美しい夕焼けが見られた。



2013年05月30日(木)

【思ったこと】
130530(木)ダイバージョナルセラピーの最近の話題(5)食事の選択(1)

 ダイバージョナルセラピー関係の発表会には何度か参加しているが、今回は、高齢者施設で提供される食事についての話題がこれまでに比べて多かったように思う。

 具体的な内容は、
  1. 何かの料理を作るイベント
  2. 提供される食事メニューに季節感を取り入れる工夫
  3. チョイスの設定とそれに伴うコミュニケーションについての工夫
などなどであり、いずれも意義深い内容であった。

 もっとも私自身は、普段の食事に関しては特に喜びも不満も無く、家では、妻が作ってくれた料理を素直に食べるだけで、文句を言わない反面、特に美味しいとも言わない。なので、妻から、手間暇かけて作っても、一言も美味しいと言わないので作る気がしないと言われる。

 生協食堂で食べる時は、もっぱらダイエット志向で、菜食主義に近いようなメニューになる。生協食堂ではたくさんのチョイスの機会があるが、私が選ぶモノはきわめて限られており、他は、あってもなくても変わらないようなものばかりである。

 時たま外食に出かける時も、私が希望するのは、回転寿司かラーメン屋くらいのもので、妻の求めに応じて高級レストランに行くことがあっても、値段の割に特に美味しいと感じたことはない。

 海外旅行先では、現地の郷土料理が出されることがあるが、雰囲気は味わえるとしても、料理自体に感動した記憶は全く無い。

 けっきょく、私自身にとっては、食事というのは喜びの対象ではなく、単なる栄養補給、かつ空腹を満たすものであれば何でもいいという感じだ。そのおかげで、海外旅行先で食事が口に合わなくて困るということは一度もない。

 というように、私自身の貧相な食事観を述べてみたが、一度、親指を動かす腱と足の甲を動かす腱が切れて手術・入院した時(2000年8月22日)などは、日々単調でこれといったイベントがない生活のもとで、相対的に、食事メニューへの楽しみが増えたような気がした。そういう意味では、利用者さんにとっても、本質的にグルメ志向の方はもちろん、施設入居前には食事内容に関心の無かった方でも、食事に関連したイベントが大きな意味を持ってくるという可能性はかなりあるように思う。

 もっとも、高齢者施設での料理イベントとなると、どうしても女性利用者が中心となるようであった。施設内で、あるイベントの参加者を募集したところ結果的に女性ばかりになってしまったので、イベントの名称を女子会に変更したというような話もあったくらいで、もともと男性利用者の多くは、集団でワイワイ楽しむことをそれほど望んでいないようにも思われる。そんなことを言うと、いや、○○施設の利用者の△△さんは、男性なのにとても積極的に参加しておられますよというような反論をいただくが、私自身は何も男性全員がそうだと言っているわけではないので、少数の反例を示されても、考えを変えるほどのエビデンスにはなっていないと思わざるを得ない。なお、例外的に、園芸療法を主体としたデイサービスセンター(5月13日の日記参照)のような所では、男性利用者がイキイキ動いているように見えた。

 次回に続く。