じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 農学部農場の桃畑が見頃となってきた。「岡山大学の桃源郷」と呼んでいる。敷地内の奥まったところにあり、部外者は近づくことはできないが、東西通りの塀越しに観賞可能。昨年より、かなり早い開花。



2013年04月1日(月)

【思ったこと】
130401(月)NHK朝ドラ「純と愛」:放送終了後の感想(2)解決した謎と依然として残る謎/ひとまず朝ドラは卒業

 昨日の続き。

 今回は、最終回(あるいは最終週)の中で解決した謎からいくつか。

 まず、夏菜さんのクランクアップの写真で、鼻スジに絆創膏を貼っていた謎。これは、純がホテル完成に向けて台風被害にあった建物内を片付けている最中、雨漏りで腐蝕した天井板が落下して転んでしまった時に鼻をぶつけたためであったことが分かった。ではなぜ、最終回に及んでそのようなアクシデント場面を挿入したのかということであるが、
  • 泥だらけの顔で、困難に立ち向かっていく姿を強調するためにどうしても絆創膏が必要であった。
  • 最終回で、晴海さんが純の顔についた泥を拭き取ってあげるシーンを作る必要があった。
といった理由が考えられるのではないかと思う。数年後に再び台風か風水害被害を受けるのかという予想もあったが、そこまでの落としは無かった。

 第二に、FAQのところにあった、
答え10月18日(木)放送(第3週 第17回)および10月23日(火)放送(第4週 第20回)の「この世にいるのは不完全な男と不完全な女だけだ」、また10月25日(木)放送(第4週 第22回)の「わたしがあなたを作り、あなたがわたしを作る、それが愛だ」という言葉は、今後、劇中に何度か出てきます。実は、この言葉は、脚本家・遊川和彦さんが作り出した言葉であり、トルストイの言葉ではありません。しかし、水野安和のキャラクターとして、あえてトルストイの言葉として何度も純に対して語りかけています。それはどうしてなのか…。その真相は、放送終盤で明らかにする予定です。水野はなぜトルストイの言葉としてそれらの言葉を使うのか…放送を是非お楽しみください。..
という「偽トルストイ」の言葉であるが、確かに、終わりのほうではこれらの言葉が何度か出てきた。また、水野は、旧オオサキホテル関係者と一緒に完成間近のホテルを突然訪れた時には、もうエライ人の言葉は引用しないというようなことも言っていたので、いちおう、「回収」された謎であるとは言える。但し、ラストは、偽トルストイのこれらの言葉が特に重要な意味を持つような展開にはならなかったように思う。

 第三に、この話が「じつは上原サトさんの作った、というオチ」になるのではないかという説(3月19日の日記参照)は、外れに終わってしまった。このことに関しては、サトさんが宮古を訪れた時の回で、「純といとしをテーマにしたドラマを書きたい」と表明していたので、将来の可能性として残されている。

 もう1つ、純の「まほうのくに」ホテルは結局完成したのかどうかについては、最終回ラストのラストの「“まほうのくに”写真館」で、新品同様の状態に修理されたジュークボックスを背にした、
精いっぱいの愛を込めて (沖縄県宮古島市 社長 待田純さん)
という写真が掲載されていることから、NHKの公式見解としては、「まほうにくに」は完成したというメッセージが伝えられていることになると言ってよいだろう。期待を込めた見方として、あのジュークボックスは、いとし君が目を覚まして元気になった後で修理したという説もある。といっても、「“まほうのくに”写真館」は遊川氏の作品の一部ではなく、ドラマ終了後のおまけであると見なすのが妥当である。




 いっぽう、依然として残された謎としては

●里やの宿泊客だった、ひきこもりの天野巌さん、天草蘭(セクシー)さんのDV夫、里や焼失の原因を作った火野さんや水田さん、隣に住んでいた山田さん、...などはその後どうなったのか?

がある。ま、ドラマでは「捨てキャラ」がどうしても必要であり、その行方をいちいち追っていては本筋から外れてしまうけれど。

 余談だが、「おじい」こと真栄田浩治役の平良進さんは、ドラマの中では一言も喋らなかったが、3月29日深夜放送の“「純と愛」ファン感謝祭in沖縄”で会場から挨拶された。


 さて、4月1日からは新しい朝ドラが始まるが、私は、もうこれで「朝ドラ卒業」である。別段、次の作品がつまらなそうだからという理由ではない。定年退職まではまだまだ忙しい毎日が続くため、毎日15分間(日曜日を除く)をドラマ鑑賞のために割くというのはかなりシンドイ。じゃあ、モーサテはなぜ毎日視ているんだということになるが、モーサテの場合は、別段毎日視続ける必要はないので気が楽(←単純な「好子出現による強化」のみ)。いっぽう朝ドラは、1回でも見逃すと展開が分からなくなるので(←今回の朝ドラは特にそういう傾向あり)、「きょうは感動した。明日も楽しみだ」という「好子出現による強化」に加えて、見逃すとストーリーが分からなくなるという「好子消失阻止」による義務感、拘束感が同時に発生してしまう。

 そう言えば、きょうは4月1日。65歳の定年退職の日まで残りピッタリ5年となる。ひとまず朝ドラは「卒業」するが、5年後であれば、ふたたび、朝ドラファンの仲間入りをするかもしれない。

 次回に続く。