じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
デンファレの2株目の花が咲いた。自分で育てた株であるというところが自慢。 |
【ちょっと思ったこと】
国立大学の学長の選出原理 2/19の朝日新聞によれば、名古屋大学で18日、学長選挙があり、現学長の松尾稔氏(65)が、ノーベル化学賞受賞者の野依良治・理学部教授(63)を僅差で破り再選されたという。 他大学の人事のことなので深入りは避けるが、一般論として、ノーベル賞受賞者であるということが大学長としての考慮要因になるかどうかは疑問である。ノーベル賞というのはその学者個人の研究業績に対して与えられるものであるからだ。仮に野依氏が選ばれていたとしても、それは管理運営能力や教育業績が評価されたためと受けとめるべきである。 |
【思ったこと】 _20218(月)[数学]nの倍数、どう見分ける? 2/18の朝日新聞に、1/14に東京・有楽町朝日ホールで開かれた「2002年朝日親子教育セミナー」の公開授業の模様と、河合隼雄・谷川俊太郎氏の対談が紹介されていた。 河合隼雄氏の担当は算数。「臨床心理学の専門家がなぜ算数?」と思われる方もあるかもしれないが、河合隼雄氏はもともと京大の理学部数学科卒で奈良県の高校で数学教師をしていたことがあった。つまり、数学教育のプロによる授業である。その河合氏の算数の公開授業では、数字を見ただけでどうやって2や5や3の倍数を見分けるか、という話題が取り上げられていた。 2や5の倍数は1の位の数字で容易に見分けがつく。十進数で表されたすべての数は、10の位より大きい部分で表される数と、1の位の数の和で表される。10の位より大きい部分は10の倍数、つまり2や5で割り切れるから、あとは1の位の数字が2または5で割り切れるかどうかだけを判断すればよい。これは小学6年生でも分かりやすい説明だ。 次に3の倍数をどう見分けるかだ。紹介されたのは「それぞれの位の数を足した数が3で割り切れるかどうか」というもの。例えば「63251」の六万は「9999+1」が6つ、三千は「999+1」が3つ、二百「99+1」が2つ、五十は「9+1」が5つ、残りは「1」が1つと考える。しかるに9999や999や99や9は3で割れることが分かっているのでほうっておいて、のこりの1を足し合わせたものが3で割れるかどうかを考えればよいということになる。これも小学6年生なら分かる説明だろう。 ここでふと思ったのだが、ある大きな数がnの倍数かどうかを見分ける方法はあるのだろうか。これを数学の問題として考えるには、まず、
ここでもう一度、2や5の倍数がなぜ見分けがつくのか整理してみよう。これは、明らかに、十進数の「10」が2や5の倍数になっていることが利用されている。2、5以外のnの倍数については同じ原理では見分けることができない。 では3の倍数はどうして見分けられるのだろうか。これはおそらく、 xn-1=(x-1)(xn-1+xn-2+....+x2+1)・・・・・【1】 という公式、つまり全く異質な原理に由来する方法であるように思われる。つまり、上記の公式によって、10のn乗から1を引いた数はかならず9の倍数になることが分かる。これにより、
さらに、上記の組合せにより、
ではある数が4の倍数、あるいは8の倍数かどうかはどうやって見分けるのだろうか。四進数や八進数はもとより、上記の公式を使うと、五進数や九進数でも簡単に見分けられることが分かるのだが、十進数の時はどうすればよいのだろう。 [※2/19追記] ネットで検索したら、こちらやこちらに詳細な解説があった。なるほど、いろんな方法があるのね。ま、ここまで自力で考えたことを良しとしよう。 |