じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 大学構内の用水。コンクリート管の左下の隙間にヒキガエルの巣穴があり、時々顔を出して虫が来るのを待ちかまえている。暑さ知らずの快適な生活だ。ちなみに、このカエルはとっても敏感で、カメラを待ちかまえるとすぐに引っ込んでしまう。こんな遠くまで見えているのだろうか。



8月6日(月)

【思ったこと】
_10806(月)[教育]オーストラリア研修(番外編)QUTから、大学環境を考える

 岡山大学は岡山駅から車で10分ほどの近さにありながら、上のカエルの写真にもあるように大学構内には川が流れ、背景には半田山の広葉樹林をひかえるなど自然にめぐまれた環境にある。とはいえ、駐輪問題、空き缶やペットボトルのポイ捨て、吸い殻の散乱など、改善すべき問題も多く抱えている。

 6月のオーストラリア研修旅行の3日目、ブリスベーンのQUT(Queensland University of Technology)を訪れる機会があった。その時の写真をとりあえずイオンネットのサイトにアップした。QUTは、いろいろな点で大学の環境整備の参考になると思った。




 QUTはいくつかのキャンパスに分かれているが、私が訪れたのはそのうちの「Gardens Point」と呼ばれるエリアであった。岡大の北団地の半分ほどの敷地に20余りの建物がひしめいておりそれほど広くはないが、「Gardens」の名の通り、隣接して大きな植物公園がある。日本で言えば、京都府立大(隣に府立植物園あり)や駒沢大学(隣に駒沢公園あり)のような環境に近い。

 この大学は工科大学のはずであるが、メインストリート沿いになぜか「QUT ART Museum」という美術館があった(写真1)。中には、日本の浮世絵もあれば、小学生の夏休みの工作品と見紛うような抽象芸術もあった。いずれにせよ、これだけの美術館を大学構内で無料で開放しているというのはスゴイ。

 大学構内には、禁止事項として「No Skateboarding」、「No Rollerblading」、「No Bikeriding」、また建物から3m以内では「No Smoking」が明示されていた(写真2)。岡大では講義棟、福利施設(生協)、図書館などが次第に全館禁煙になりつつあるが、その反動で建物の出入り口付近でタバコを吸う人が増えている。平気で吸殻をポイ捨てする人がいる。この3mルールはなかなかよいと思うのだが、日本で実効性をあげるには相当の働きかけた必要かもしれない。

 写真3は「飲食禁止」の看板。岡大でも建前上は教室内飲食禁止になっていたと思うのだが、食堂が混雑することもあって守られていない。特に、学生食堂が整備されていない医歯系キャンパスの教室内では相当のゴミがあると、FD関連の会議で聞いたことがある。

 余談だが、オーストラリアでは屋外での飲酒についても厳しい規制があるようだ。写真4はアデレードの海岸で見かけた看板。海岸付近では、飲酒行為はもちろん「POSSESSION」しているだけでも165オーストラリア・ドル(10000〜12000円)の罰金をとられるという徹底ぶりであった。

 写真5は駐輪風景(を撮影したつもり)。岡大のように大量の自転車が建物前に並ぶという風景は見られなかった。かといって、自家用車もバイクも見当たらない。どういう交通手段で通学しているのか、ちゃんと聞いておくべきだった。

 写真6は、建物入口付近の灰皿。余談だが、右横にある「Main Drive Redevelopment」というのはどういう研究分野を意味するのだろうか。仕事柄「Drive=動因」という固定観念があるため、通りがかった時は、「学習意欲を喪失した学生を、再び動機づけるための施設」なんだろうと勝手に思い込んでいたが、何か変だ。「Drive=運転」と考えると「交通違反で免停となった学生のための再教育施設」という意味にもとれるがこれもおかしい。「Drive=道路」と考えれば「道路再開発」となるが、わざわざそういう意味でDriveを使うのだろうか。看板の下部に「Opened by.....Minister of Resources and Energy」とあるところを見ると、「エネルギー資源再開発」という意味なのだろうか。どなたか正解を教えていただければ幸いです。

 写真7は、放し飼いの鳥。人に馴れていて、奈良公園のシカのようにサンドイッチを横取りに来た。この奥にはカフェテリア型の軽食堂、ショップなどがあった。

 このほか、特に気づいた点としては、自販機の少なさがあげられる。目撃した限りでは、カフェテリア横に置かれてあった2台のみ。岡大はたしか50台以上設置されていたと思う。

 写真8は隣接する植物園から見たQUT、写真9と10は公園横を流れるブリスベン川。都会の中でこれだけ自然が残されているのは羨ましいかぎりだ。
【ちょっと思ったこと】

因幡の白ウサギ

 8/7から3泊4日で、大山と神郷町の山の家に行くことになった。いずれも岡大が職員の福利厚生事業として夏期に開設している、借り上げ施設である。

 このところ暑い毎日が続いているので、初日は鳥取の海で海水浴でもしようかと荷物を積み込んでいたところ、な、なんと、シュモクザメの群れが出現し、白兎海水浴場など4カ所が遊泳禁止になったとか。さてどうしたもんだろうか。

 ちなみに白兎海岸と言えば「因幡の白ウサギ」で有名な海岸だが、あの物語に出てくる「ワニ」はサメのことだ。『新明解』によれば

[山陰地方、和歌山、高知方言]エドアブラザメ、ホシザメの称

と記されている。絵本では爬虫類のワニの絵が描かれていることが多く、ついつい誤解してしまうが、よく考えてみれば日本にワニが居るはずがない。海水浴を諦めて、サメ見物といきましょうか。