じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] グロリオサ。「狐百合」という和名が示すとおり、何となく狐の顔の形のように見える。



7月8日(日)

【思ったこと】
_10708(日)[数学]先手必勝が成り立たない条件/マネ碁で負ける最小手数は

 土曜の夕刻、車を運転しながらNHKラジオの秋山仁先生の高校数学の放送を聞いた。土曜日のせいか、この日はパズル型の問題が3題取り上げられた。
  1. 丸いお盆に、同じ形をした碁石のようなものを交互に並べる。置き場所が無くなったほうが負け。このゲームは、先手必勝か、後手必勝か。(はみ出したり、碁石の上に重ねて置いてはいけない。
  2. 長方形のチョコレートがある。チョコレートには縦14本、横8本の溝がつけられ、最大で15列×9行の切片に分けられるようになっている(図参照)。このチョコレートを縦または横の溝で1回ずつ割り、好きなほうの切片を貰うことができる。但し、隅の1片だけは腐っており、これを取ると負けとなる。このような形で2人でチョコレートを交互に割るゲームは先手必勝と言えるか。
  3. リンゴを取る問題(解説される前に帰宅したので、不明)

[写真]  このうち2.のほうは、説明を聞いただけで納得できた。
正解は→先手必勝である。先手は常に、チョコレートが正方形になるように分割することができる。正方形部分を後手に渡せば、いずれは、腐った1片だけが後手に手渡されるようになるから。

 1.のほうも碁石のような円形のカードであるならすぐに解決する。先手は、右図のようにお盆の中心に石を置く。その後は、相手が置いた場所と点対称の位置に石を置くようにすれば、後手が石を置ける場所と点対称の位置に同じ形のスペースが必ず存在するので、先手が先に置けなくなるという事態はありえない。よって先手必勝というロジックだ。

 ラジオからの聞き取りなので一部不確かなのだが、この問題で使われる石は碁石には限定されていなかった。では、「同じ形の石」ならどんな形でも構わないのだろうか。このことが頭に引っかかっていたのだが、日曜日になって、例えばC文字形J文字形(←図では左右逆になっているが)の石だったとすると、
先手がお盆のどの位置に置いても、後手には必ず次に置くだけのスペースがある。また後手が置いた時点では、もはや新しい石を置くスペースは無い(←後手必勝)
というケースがあるのではないかと考えるに至った。となると、
丸いお盆の上に同じ形・大きさの石を交互に置くゲームがある。石を置くスペースが無くなったほうが負けとなる。このゲームで
  • 先手がどのような置き方をしても、後手が石を置くスペースが必ず残る。
  • 後手が石を置いたあと、先手にはもはや新しい石を置くスペースが無い。このような石の置き方が後手には少なくとも1つ、必ず存在する。
上記のような条件を満たすためには、石はどのような形・大きさであることが必要か。またその条件を満たすなかで、面積が最小のものと最大のものはどういう形をしているか。
という問題ができそうだ。どなたか情報をいただければ幸いです。




 ところで、「まず、中心に石を置く」ということに関連して、囲碁にはマネ碁という戦略があることを思い出した。すなわち
  1. 黒は、まず天元(碁盤の中心)に石を置く。
  2. 白がどこかに石を置く。
  3. 黒は上記2.と点対称の位置に必ず石を置く。
こうすれば、どんな名人と対戦しても互角に戦えるのではないかというものだ。

 もっとも、実際には、白がある打ち方をすると、黒がマネをしている最中に黒石を先に取られてしまうことがあるのだという。石を取られてしまった瞬間に点対称の模様は消滅してしまうので、もはや黒は互角に戦うことができない。

 私が長年疑問に思っているのは、上記のマネ碁で白が最初に黒石をとれるような並べ方に持ち込むためには最低何手が必要かということだ。どなたか情報をいただければ幸いです。

 ちなみに、将棋の場合、先手と後手が全く同じように手を進めれば、当然のことながら先手が先に王を取れる。しかし、途中でちょっと違う手を打つと後手有利の局面を作ることができると聞いたことがある。マネ碁でない普通の囲碁の場合は先手が有利(←だからこそ五目半コミのハンディをつける)、オセロの場合も先手有利というような話を聞いたことがあるが、最近ではどうなっているのだろうか。

 高校野球では後攻めが有利。相撲で巴戦になった場合、各力士が勝つ確率が1/2であったとすると、巴戦の2回目から出場する力士の優勝確率は4/14でちょっと不利。もうひとつ、これは有利、不利の問題ではないが、夫婦の場合は、先に病気になって死んだほうが幸せな死に方ができる。もっとも仲の悪い夫婦では、介護の際に意地悪をされる恐れもあるけれど.....。
【ちょっと思ったこと】

「夕方」の定義

 7/9の朝5時台のNHK気象情報によれば、「夕方から雨」という場合の夕方とは午後3時から日没までのことをさすという。時間帯の設定が少し早すぎるのではないかと思ったが、『新明解』でも
夕方:日が西に傾いてから、あたりが暗くなるまでの間。
と記されており、気象用語だけが特殊な設定をしているわけでないことが分かる。

 「少し早すぎる」と感じるのは、「日没まで」と「あたりが暗くなるまで」の間のギャップ。「日没後」と定義してしまうと、日没後の夕焼けは「夜焼け」になってしまう。日の出前の時間帯を「明け方」と呼ぶのに対して、日没後を「暮れ方」と呼ぶことは殆どなく、「夕方」で代用させていることも一因になっているかと思う。

 もう1つ、「午後3時から」というのは、東日本の基準ではないかと思われる。東経135度を基準とした日本標準時では、それより東の地域では正午前に南中を迎えるため、3時頃にはすでに日が西に傾いているように感じるが、西に行けば行くほど、太陽はまだ真南に近いところにある。特に冬至の頃に上京すると、17時前に真っ暗になっていて驚かされることがある。逆に、長崎に住んでいた頃は、今頃の季節は夕食後8時半頃までは外の公園で十分に遊ぶことができた。

 初めの話題に戻るが、気象情報で「夕方から雨が降る」と予報された場合、15時ジャストから降り始めても文句は言えないということを意味する。今年は空梅雨気味で布団を干す日も多いかと思うが、夕方の予報には注意が必要かと思う。