じぶん更新日記

1999年5月6日開設
Y.Hasegawa

[今日の写真] 雌の櫂の木。12月1日の日記で「紅葉の美しさだけを考えると、実をつけた雌の木というのは今ひとつぱっとしない」と書いたが、その雌の木(12/1掲載の右側の写真)の実が赤く染まった。初冬の空に紅葉とは別の風情がある。

12月15日(水)

【思ったこと】
991215(水)[一般]「3」の神秘とバランスの力学について考える(1)

 各種報道によれば、衆院定数削減法案が継続審議になったことから連立離脱の可能性をさぐっていた自由党は15日夜、通常国会冒頭にこの法案を成立させるという確認文書を自民党と交わし、これによって連立政権にとどまることになったとか。ま、私から見ればこれは茶番劇。いくら独自性を出そうとしたところで、自由党が小選挙区で当選できるのはせいぜい4〜5議席程度だろう。離脱してしまっては勝ち目はない。小選挙区制度が変わらない限り、自民党との合流をめざすか選挙協力を確実なものにする以外に生き残りの道はあるまいと思う。

 さて、そのことは別として、現在の「自自公」、少し前の「自社さ」というように、このところ日本では3党による連立政権がバランスを保って政権を担当することが多い。これを機会に、「3」の神秘とバランスの力学について不定期更新で、素人なりの考えを述べてみたいと思う。ここでとりあげてみたいことは、
  1. 3者は2者や4者に比べてバランスを保ちやすいと言えるか。
  2. じゃんけんなどの「3すくみ」関係はバランス保持に有効に働いていると言えるか
  3. 3者のバランスのパターンにはどういうものがあるか。
  4. 3者のうち2者が派閥を作るとしたらどういう条件が前提となるか。
  5. 3者間の競争原理と2者間の競争原理ではその効果にどういう違いがあるか
といった内容。

 今回は忘年会の直後で頭が働かないので、大枠だけを考えてみたい。

 まず全般的に言えることは、一口に「3者のバランス」と言っても、1つの閉じた世界(例えば、1つの国)の中に3つの勢力だけがある場合と、4つ以上の多種多様な勢力があるなかで3勢力だけが連合して他者と対決していく場合ではバランスの保ち方が大きく変わってくると思う。いまの連立政権は後者の場合。後者では、内的なバランスのほかに3者と他者との対立がもたらす「引き締め」、また3者の一部に対して離脱を働きかけるといった外部要因が種々の影響をもたらすだろう。一方、前者では、「2者対1者」という形の多数支配あるいは派閥の形成が起こりやすくなるものと予想される。

 「3すくみ関係」がバランスにどういう効果をもたらすかも興味深いことだ。昨年11月25日の日記に書いたように、3すくみは存在するが4すくみは存在しない。3者の間にそれぞれ一方向的な優勢あるいは弱み関係が存在していた場合、何らかの3すくみがバランスを保っている可能性がある。もちろん現実の相互依存関係は双方向的であるが、2者や4者に比べると安定を保ちやすい働きがあるかもしれない。

 3者と言えば男女の間の三角関係も興味深い。もっともこれは、一人を中心に他の2者が個別的に関係を持ちながら競い合うようなもので、厳密には「三角」というより「ヤジロベエガタ」あるいは「コンパス型」の関係と言うべきもの。「三角」といっても底辺が抜けている。

 高校の頃だったか、確か「ガラスの城」というタイトルの洋画を見たことがあった。一人の女性を二人の男性(中年の男と青年)が愛するようになるが、男性の間にも友情がある。そこで3人で仲良く暮らそうとするが結局、途中で青年が自殺してしまったというようなストーリーであったと記憶している。一般に男女関係を含んだ3者のバランスは難しいように見えるが、一夫多妻や一妻多夫、さらにはアツー関係という形でバランスを保っている部族もあるようだ。このあたりも調べてみたいと思う。

 時間が無くなったので以下、次回に続く。
【ちょっと思ったこと】
  • 12/16朝5時台のNHKニュースによれば、京都八坂神社が「2000年問題のお祓い」機能をもつCD-ROMを発売したとか。パソコンのドライブに挿入すると、おみくじなどに加えて2000年問題のトラブルが生じないようにお祓いをする機能を選択できるという。但し、実際にウィルスを駆除したりトラブル発生に対処するためのプログラムは含まれていないという。こういうのも「2000年問題便乗商法」というのだろうか。それとも2000年問題対処でストレスが蓄積しているコンピュータ技術者への「癒し」として捉えるべきだろうか。
【本日の畑仕事】
会議のあと忘年会のため、立ち寄れず。
【スクラップブック】