じぶん更新日記

1999年5月6日開設
Y.Hasegawa

[今日の写真] オンシジウム。昨年の12月13日の日記にこの花の写真が掲載されていた。一年ぶりの開花。

12月14日(火)

【思ったこと】
991214(火)[一般]「台風」は「弱い台風」より怖いか

 各種報道によれば、気象庁は、台風や熱帯低気圧の強さや規模を表す表現のうち、「弱い」、「小型」など警戒心を緩めるおそれのある形容詞を外す方針を固めたという。今後は、「弱い熱帯低気圧」は単に「熱帯低気圧」、台風うち、風の強さの程度を表す「弱い」と「並み」、規模を表す「ごく小さい」、「小型」、「中型」はいずれも外され単に「台風」とだけ表現するという。

 変更の主たる理由は「弱い」が風ではなく「雨が弱い」と誤解されないことと、全般に警戒を怠る恐れがあることによるというが、中にはホンマに弱い台風というのもある。あまり「台風」、「台風」ばかり言われると、「大型強いと呼ばれない台風なら大したことはない」という別の気のゆるみが出てしまうおそれはないか、心配である。

 これに似た現象としては「注意報」がある。「警報」のほうはかなり危機感を与えるけれど、しばしば「警報は注意報に切り替えられました」などと伝えられるので「注意報なら大丈夫」というように逆に安心感を与えてしまう場合がある。同じ理由で「大型で強い台風は勢力が衰えて台風に変わりました」などと繰り返し言われてしまうと「「大型台風」や「強い台風」でなければ大丈夫」という妙な安心感を与えてしまう。ある情報にどれだけ注意を喚起する力があるかというのは、結局は、その情報が発せられる頻度に依存してくるものであろう。日記猿人の一行コメントなんかでも、いつも地味なコメントをつけられている人が稀に「重大情報」などと書くと最優先で読みに行くが、毎回のように派手派手なコメントばかり載せている人の場合は「どうせ大したことはあるまい」と逆に後回しにされてしまう。これと同じことだ。

 元に戻って台風の表現だが、「弱い」や「小型」を外す本当の理由は、どうやら別のところにありそうだ。どこでどういう賠償責任が問われるか分からない時代である。もし「弱い」などと表現した時に重大な災害が起ると予報官が訴えられるかもしれない。それを避けたいという本音があるのではないだろうか。

 ではどうすればよいのか。私はやはりランク付けは有用な情報になりうると思う。「弱い」や「小さい」がイケナイというなら「A級」、「B級」...でもよいだろう。もちろん肝心なことは、レーダー・アメダスなどによる強い雨雲の局所的な発生、移動に注意していくことにあるけれど。

 このほか「弱い熱帯低気圧」の「弱い」を外すことにはどうしても違和感がある。なぜなら「熱帯低気圧」というのは「台風」を含む広い概念、まず「温帯低気圧と熱帯低気圧」という大分類があり、そのなかの「熱帯低気圧」の下位概念に「台風」が含まれているからだ。「弱い」を外してしまうことは、例えるならば、「この快速電車は三鷹駅から先は各駅停車になります」を「この快速は三鷹駅から先は電車になります」と言い換えるようなものだ。おや、三鷹駅まで乗っていたのは電車ではなかったのかという違和感を与えるようなもの。せめて「準台風」のような表現を使うべきであろうと思う。
【ちょっと思ったこと】
  • このところ「今世紀最大の...」というニュースをよく聞く。12/14には、「今世紀最大のチャンピオンに元ヘビー級チャンピオンのモハメド・アリ氏が選ばれた」というニュースを聞いた。12/15の朝日新聞には「20世紀最悪の気象災害」として1907年の中国の干ばつと飢饉(推定死者2400万人)が選ばれた(伊勢湾台風は13位)、という記事があった。この期間にもっと偉大なチャンピオンが登場したり(あってはならないが)もっとひどい気象災害が起こることは無いのだろうか。このほか今年を表す1文字の漢字として「末」が選ばれたというニュースもあった。20世紀はまだあと1年と15日残っているはずなんだが...。

  • 12/15の朝日新聞にいくつかの週刊誌の広告あり。やはり皇室関連の見出しが目立つが、情報が錯綜しているためか、単なる読者集めか、不確かさ、不一致が目立つ。
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【本日の畑仕事】
キャベツ(4ポット)とブロッコリー(6ポット)の苗を植える。ハツカダイコンの種蒔き。ジャガイモ収穫。
【スクラップブック】