じぶん更新日記1999年5月6日開設Y.Hasegawa |
農学部南側の東西通りの銀杏。 |
【思ったこと】 991123(火)[心理]笑顔で自閉症を活かす オフミネタで少し昔の話になってしまったが、11/21の朝のNHK「新日本探訪」で、自閉症の男性が川崎市の公務員に採用され、笑顔をふりまきながら通勤し福祉施設で働いているという話題をとりあげていた。番組タイトルのは、「笑顔で街に暮らす〜川崎市 自閉症からの自立〜」となっていた。 番組でも紹介されていたように、自閉症の人は、特定の対象に強いこだわりを持つ傾向がある。この番組に登場する明石徹之さん(26)の場合は、水に対するこだわりが強く、小さい頃は、よその家に上がり込んで水を出しっぱなしにしたり、よその人に水をかけるなどの問題行動がみられたという。 この明石さんのケースで興味深いのは、水に対するこだわりを無くそうとするのではなく、水を使う掃除を仕事にするというように、こだわりを活かす方向で、のぞましい行動リパートリーを拡大していったところにある。 自閉症では、こだわりから来るステレオタイプな行動が見られる反面、手順を定めて適切に実行させればかなり正確な行動パターンを形成することができるのだという。明石さんのお仕事は福祉施設の浴槽や車椅子の水洗いやふき取りなど。細かい手順は70以上にものぼるが、それをきっちりこなしていく。いつも笑顔で仕事に取り組む明石さんの周囲は明るい雰囲気が漂う。 明石さんが川崎市職員として活躍するようになるまでには、両親を初めとする周囲のサポートがあった。何でもよいからチャレンジしてみるという姿勢、今では高校生の前で自分のことを語れるようになり、自閉症の女性との結婚の話も出ているという。 この番組をみてなるほどと思ったのは、自閉症特有のこだわりをあえて否定せず、適応的な方向に活かしていったことだ。いっぱんに障害という言葉は「何かが欠けている、何かが足りない」という印象を与えてしまうが、自閉症の人はそれなりに確固たる人生観、世界観を確立していると見ることもできる。それは決して欠陥とは言えない。対人的な接触や社会的適応の面で、現代文明社会において自立に支障があるので、やむを得ず健常者の行動パターンに合わせようとするだけのことだ。そういう意味では、番組副題にあった「自閉症からの自立」という表現は妥当でなかったかもしれない。「自閉症を受け入れそれを活かすなかで自立をめざす」というべきだったかも。 ちなみにこの番組のタイトルは、朝日新聞のTV欄では「自立に向かって」、ネット経由でチェックしたTVガイドの番組紹介では「うちの徹ちゃんは公務員」となっていた。おそらく放映直前まで決まらなかったようにみえる。私だったら、「笑顔で自閉症を活かす」とするところだろうか。 ※gooで検索したところ、こちらに番組の紹介を含め自閉症についての詳しい情報が、また、愛知県の団体が開設しているSHAREというHPがヒットした。 |
【ちょっと思ったこと】
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【本日の畑仕事】
雨が降り始めたので、あわててミニトマト、小松菜、二十日大根、レタスを収穫。 |
【スクラップブック】
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