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9月22日(火)

【思ったこと】
980922(火)[気象]台風について思ったこと

 台風7号の接近で岡山でも珍しく暴風警報が発令され、息子の中学も娘の小学校も休校となった。今日はこれにちなんで、台風について思ったこと、疑問に思ったことを書いてみたい。
  • 台風は中心付近が風力8(風速17.2m)以上で北西太平洋(南シナ海の付属海を含む)にある熱帯低気圧のことであると定義されているが、その基準にはどれだけ合理的根拠があるのだろうか。
  • 昨年7/27にもちょっと書いたが、台風が弱まったものは「弱い熱帯低気圧」と呼ばれる。これを勝手に省略して「台風が熱低に弱まった」と言う人がいるが、台風はもともと熱帯低気圧であることを考えると、この表現はおかしい。とはいえ現に警戒体制をしいている中で報道機関が「弱い熱低に変わりました」という表現を使うことは、警戒を緩める誤解のもととなる恐れがある。「準台風」とか「台風もどき」というような別の呼称を考えてみるのもよいだろう。
  • 9/23朝の6時台のNHKニュースによれば、今回の台風がらみの死者は全国で9人、不明3人(朝日新聞朝刊では死亡10人)と予想外に多かった。死者9人のうち7人は強風が原因。また6人は60歳以上のお年寄りであり、要するに、強風の下で屋根の修理や田畑の見回りをしているときに事故にあったということらしい。いまの時代、予報や避難誘導体制がしっかりしているので、洪水でおぼれ死ぬ人は滅多に居ないが、ここへきて、高齢化社会・少子化社会特有の犠牲者が現れてきたようにも思える。
    但し、今回の場合は、太平洋高気圧との気圧差が大きいとか、上陸後もエネルギーの補給が続きやすい状況にあったとか、最盛期に上陸したなど、この台風固有の強風を引き起こした要因もあったらしい。実際、新潟市や上越市では記録史上最大の風速42mを観測したという。
  • 水不足に悩む四国の早明浦ダムにはこの5日間で335mmの降水があり、30%を割っていた時期もあった貯水率は80%近くに回復する見込みとなったという。自然現象は恵みと災害の両方をもたらすものだ。

このほか、昨年7/27に書いた予報円等と中心位置についての意見を再掲させていただく。
  • ...........昔は、予報円の代わりに、進路が最も左よりの場合と右よりの場合を結んだ扇形の図形で予想位置を示していたが、扇形では速度の誤差が表現できないとして、今のような円形になったと記憶している。しかし、あれは、直感的なイメージとして、どうにもとらえがたい。12時間後、24時間後になるにしたがって、台風そのものの暴風域を示す円の2倍、3倍にも膨れ上がる。日本列島の半分がすっぽり埋まるような大型台風がやってくるのではないかと錯覚するほどである。では、どうすればよいか。元の扇形に戻し、最も速度が速かった場合の扇形と、遅かった場合の扇形を2つ描いて、ちょうどお煮しめの筍のような形で予想位置を表す。あるいは、最も左にずれた場合、最も右にずれた場合、最も速度が速い場合、最も遅い場合、という4通りの地点に予想される規模の暴風圏を4個描くというのも一案である。もし、この日記を気象庁の方がご覧になっていたら(ということはなかろうが)、何かしら改善してもらいたいと思う。
  • つぎに、報道のしかただが、妙に中心の位置ばかりにこだわっているような印象を受ける。もちろん、中心がわかれば、自分の住んでいる場所の風向きの変化が予測できるし、遠ざかっているか近づいているのかも、大まかにわかる。しかし、今度の台風もそうだが、大雨の降る区域というのは、必ずしも中心付近とは限らない。特にラジオ放送の場合、雨雲の主体がどの地域にあるのか、今後どういうふうに動くのかということをもっと伝えてもらいたいと思う。

【ちょっと思ったこと】
  • 米国大リーグのマグワイヤ選手が9/20のブルワーズ戦の5回に放った幻の66号をめぐって判定の余波が広がっているという[9/23朝日]。スタンドに入る前にファンが接触したという理由で二塁打に判定されたというものだが、これを含めて、観客、売り子、警備員までが壮烈な捕球争いをしているのは累積記録というものの価値の本質を見失っているように思う。
    周知のようにスポーツ競技における記録には、1回の試技で生じる単発の記録更新と、累積的な数値による記録更新とがある。前者は例えば、タイム、飛んだ距離、超えた高さなど。この場合は、記録をクリアした時の試技こそに最高の価値がある。これに対して、累積的な記録の場合は、個々の積み重ねに価値があるわけであって、マグワイヤの場合でも62本目の本塁打が59本目よりも素晴らしい打ち方であったとは決して言えない。66本目の本塁打は66本という累積本数のうちの1/66の価値しか無いはずなのである。
【新しく知ったこと】
【夕食後の夫婦の散歩】15日目。妻の歩数で6180歩。
  • 台風が過ぎ去り、舗装道路は大部分乾いていた。今日は珍しく子どもたちも参加するようになり、「夫婦の散歩」ではなく「一家の散歩」に。夕顔の花を見てから文学部まで、帰りがけに100円均一ショップで買い物をしたため、歩数も大幅に増加した。
  • 途中、大学の南北通りに面したコンビニ「セブン」の前で、統○教会系の女性が勧誘活動をやっていた。この女性は、昼間、北福利施設マスカット・ユニオン周辺で女性相手に勧誘活動をしているので一目見ただけで、ああやっているな、とすぐ分かる。
【生活記録】
  • 学校が休校になったので、平日しかオープンしていない生協レストラン(ピーチ・ユニオン4階)まで一家で昼食を食べに行く。洋食ランチが550円、これにお代わり自由のサラダ、スープ、コーヒーを加えて800円というのは、たくさん食べる人にはお買い得であるようにも思えたが、台風と前期末の休みのせいか、5〜6テーブルぐらいしかお客が来ていなかった。
【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】
  • 97年の厚生省調査によれば、結核の新患者が38年ぶりに増勢。罹患率が最も高いのは大阪で10万人あたり68.5人、ついで兵庫、和歌山、高知、徳島と西高東低。最低は長野の16.9人。
  • 陸上女子100m、200mの世界記録保持者のフロレンス・ジョイナーさんが21日、心臓発作のため死亡。38歳。