当月のインデックスへ戻る

昨日の日記

5月30日(土)

【思ったこと】
980530(土)[数学]n進法の思い出(2)[5月31日22時30分〜6月1日11時30分サーバ停止]
 昨日の続き。昨日かかげた表(下に再掲)を見ていただければ分かるように、10進数では、任意の整数を5乗すると、1の位の数が元と同じ数になる。また、2乗〜4乗した場合には1の位には0〜9の数字が平等に現れていないことが分かる。
これを利用すれば、「コナン」とか「金田一」でちょっとした謎解きができるかもしれない。たとえばある犯人が「その整数を2乗した値は、3141592でした」と言ったとする。下の表を見れば分かるように、電卓を使うまでもなくこれはウソであることが分かる。なぜなら、10進数では、どんな整数を2乗しても、1の位が「2」になることは決してないからである。この性質をどうストーリーに活かすかは作家の腕の見せ所であろうが。

 10進数のこのような特徴は、たぶん昔から知られているのではないかと思うが、当時高校生だった私には新鮮な発見のように思えた。そこで、次の拡張として、n進数でも同じように何乗かすると1の位がもとに戻るかどうかを調べてみた。この時の資料はすでに無くしてしまっていたのだが、Shiro Kawaiさん@Island Lifeが、昨日の日記に直ちに反応してくださり、2進数から22進数までの結果を送ってくださった。ここにそのデータ全部を掲載することはできないが、たとえば3進数は3乗、5進数も3乗、6進数は7乗すると、1の位の数字が元に戻る。いっぽう、たとえば4進数とか8進数のほうに決して戻らない場合もある。
 Shiro Kawaiさんの言葉を一部借用して、この問題をより簡潔に表すならば、「n進法で整数のm乗を表記した時、ある(n,m)の組合せで一桁目にもとの整数が現れる必要十分条件は何か。またそのさい、mをnの関数で表せ。」というような問題になる。同じくKawaiさんの言葉を借りれば、以下のように定式化することができる。
整数pのm乗をp^mと書くことにすると、
p^m mod n = p となるような(n,m)の条件を求めよ。またその際、mをnで表せ。
ということになる。時間が無くなってしまったので、続きは次回以降に。
元の数2乗3乗4乗5乗
00000
11111
2481632
392781243
416642561024
5251256253125
63621612967776
749343240116807
864512409632768
981729656159049

<5/31追記>昨日は午後からネットに接続できなかったため拝見できなかったが、SaidTheRedQueeenさんが、10進数の場合について反応してくださった。感謝感謝。
【ちょっと思ったこと】
  • 朝日新聞が5月17、18日に行った世論調査によれば、「これまでの日本の政治家の中でいちばん好きな人」のトップは田中角栄氏で2243人中202人、9%であったという。この比率は第2位の吉田茂氏5%、管直人氏4%を大きく上回っている。ロッキード事件の被告であった田中氏がなぜトップになるのかよく分からないが、同じ調査の別の質問のうち「今の政治家に一番望むもの」というところを見ると、「決断力」23%、「清潔さ」18%、「庶民性」17%の順になっており、89年7月の調査の時の「清潔さ」27%、「庶民性」23%、「決断力」14%の順序と大きく様変わりしていることが分かる。今のような大不況の時代には、清潔であっても何もしない政治家よりは、金権的でもよいから強引に政策を推し進める政治家のほうが好まれるということだろうか。
    ちなみに田中内閣当時、内閣打倒に最も熱心だったのは右翼団体であったように思う。渋谷のガード下には、「唯物的土建屋政治・田中内閣打倒」などと書かれた某右翼団体の貼り紙があったことを思い出した。「唯物的」とは中国との国交回復を実現させたこと、「土建屋政治」については説明不要だろう。
    今では忘れられてしまったが、田中角栄氏は、小選挙区制を強引に導入しようとして頓挫したことがあった。定かではないが、区割り委員会の設置まで進めたように記憶している。当時は社会党が猛反発したほかマスコミにも反対の論調が強かったが、あの当時の素案は現行の小選挙区制と大して変わらない内容であったように思う。
  • 社民党が4年間の自社さ連立からの離脱を正式に決定したという。離脱の方針はすでに春頃から参院選がらみで決まっており、今さら「信頼は裏切られた」などと言ってみたところで、スケジュール通りのセレモニーに過ぎないとの印象は拭えない。
    与党の長期支配が続くと、官僚はもとより、縦割りの産業界にも地域産業界にも、国会議員を頂点とした独自の利益誘導システムが固定的に形成されるものである。これを崩さない限り、いくら「政策論争が大切だ」と言っても支配構造は変わらない。細川政権の政策内容がどうあれ、非自民政権が誕生したことは、そうした支配構造を変える大きなチャンスであった。それを元の状態に引き戻してしまったという点では、やはりマイナスの側面が大きかったように思う。
【新しく知ったこと】
  • 娘が買ってきたクイズの本によると「ぐっすり」の語源は「good sleep」だという。ホントかな。
【リンク情報】
【生活記録】
  • 5/61早朝は、久しぶりによく晴れた。ほぼ真東の方向に金星、そのすぐ右隣に土星が見えた。29日の見かけ上の最接近からは離れてきたものの、腕を伸ばした状態で親指1つ分の間隔。ただ、4/23の金星と木星の最接近の時に比べると、土星が暗すぎてちょっとインパクトに欠ける感じだった。
【家族の出来事】
【スクラップブック(翌日朝まで)】
  • パキスタンが30日に二度目(計6回)の地下核実験。
  • 社民党は30日、与党離脱を決定。自・社・さ連立政権は丸4年で幕