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1月30日(金)

【思ったこと】

980130(金)
[天文]ふたたびスペースシャトルを見る(←追記、じつはミールだった)
 スペースシャトルと言えば土井さんの宇宙遊泳のことを思い出すが、あのシャトルが今ふたたびロシアの宇宙船Mirとドッキングしながら地球を回っている。
 今日の夕刻、ベランダからその様子を眺めることができた。18:39頃、東南の空にマイナス1等星ほどの明るさで出現し、ぐんぐん高度をあげて東に向かい、40度近くまで上がってまもなく急激に光を落とし消えた(地球の影に入って太陽光が当たらなくなったため)。
 なお、この「シャトル+ミール」は、1/31と2/1にも日本上空で観察することができる。三島さんの予報によれば、岡山上空は以下のとおり。但し、本日もそうだったが、予報より2-3分早く見え、早く消失する可能性があるので、5分ぐらい前から外を眺めておいたほうがよいだろう。明るさは天空では月に次ぐ明るさ。航空機と違って点滅せず、遙かに速いスピードで移動するので容易に識別できる。岡山、東京以外の地点については、三島さんの予報の「Satellite MIR」の表を読みとっていただきたい。表中で、方位は、北が0度、南が180度。高度は地平線からの角度。「Into Shadow」と記された時刻以降は、地球の影に入って光を失う。
  • 1月31日:19時17分頃、南西の空より右方向に北向きに上がり、北西の空35度の高さで地球の影に入る。【東京の場合は、これより一周?前の17時42分頃に真南から東方向に低く飛ぶ姿を眺めることができる】
  • 2月1日(388.02km上空まで最接近):18時17分頃、南西の空よりまっすぐ上にあがり、ほぼ天頂をかすめて18時22分頃、北東の空に消える。【東京の場合は、18時18分頃に南西の空に出現し、18時21分ゴロ北西の空高く上がり、北東に沈む前に光を失う】
  • (東京では2/3の17時56分頃にもチャンスあり)

 シャトルに限らず、人工衛星は西から東に飛ぶものが多いように思う。そこで、前回の土井さんの飛行の時に、倉敷科学センターに次のような質問を出してみた。
ついでに初歩的な質問を1つ。シャトルって、かならず地球の自転方向に回るんですね。西向きに回らないのは、遠心力が利用できないためかな、それとも飛行機みたいに、衝突を避ける取り決めがあるのかな(同じ高度では反対周りや南北周りを避けるという取り決め?)。
これに対して、センターのほうから次のような説明をいただいている。
科学センター 名前:三島和久 岡山県倉敷市 Date: 97.12.5 13:3
長谷川さんの質問に対するお返事です。
 シャトルが地球の自転方向に回るのは,前者でご指摘のとおり,地球の自転によるスピードも利用して加速するためです。特に衛星の回る方向には制限はなく,用途によっては自転方向とは逆向きに回す例もちゃんとあります。つまり,地球の自転とは逆向きに打ち上げようとすると,余計なエネルギーを必要とするため,ロケットの負担が大きくなってしまうということなのです。
 それと,地球の自転速度を利用する上では,赤道近くの方が効率が良くなります。そのため,各国のロケット打ち上げ上は領土の最も緯度が低いあたりに設置されています。ヨーロッパのアリアンスペース社は南米赤道・ギアナ宇宙センターに,日本も鹿児島県内之浦町や種子島と,確かに赤道よりの地域が選ばれています。

 なお、この時には全く気づかなかったが、回答していただいた三島和久さんという方は、上でリンクさせていただいている人工衛星予報の三島さんと同一人物だった。

 このシャトル見物、天文ファンの私にとっては一大イベントだったが、例によって家族の反応は、いまいちだった。妻はとりあえず私につきあってくれたが、息子は「なあんだ。明るい星が動くだけじゃないか」といって、光を失う前に部屋に戻る。娘は、ベランダにはちらっと出てきたが、眺めもしないでさっさと部屋に戻った。教育は難しいものだ。
<追記>今回のシャトルの名前はエンデバー。ミールとのドッキングがすでに切り離されているのかどうかは不明。切り離されていた場合、上記の予報は、シャトルではなくてミールのほうの予報である。
<1/31追記2>怪鳥さんの特設ページを拝見したところ、「1月30日1時52分(日本時)にミールと分離され、2月1日7時36分(日本時)に帰還する予定です。 」とあったので、実は昨晩見物したのは、シャトルではなくてミールだった模様。もう少し前のランデブーの様子をぜひ見たかった。残念。
【ちょっと思ったこと】
 ギャラップ社とCNNテレビが28日に行った調査によれば、クリントン大統領の支持率は過去最高の67%、CBSテレビの調査では73%に達したという。新聞記事やネット上のニュースなどでもコメントされているように「疑惑があっても、好景気を維持し良い仕事をしている」というのが支持率上昇の原因らしい。いっぽう、国内では30日午後、検事出身の松永氏が後任の蔵相に任命されたが、橋本内閣の支持率はいっこうに上昇しない。
 政治倫理は当然の前提であるとしても、経済政策がしっかり成果をあげていなければ国民の支持は得られないという好事例であろう。
【新しく知ったこと】
【リンク情報】
【新しく知ったこと】
【家族の出来事】
【スクラップブック(翌日朝まで)】
※“..”は原文そのまま。他は長谷川による要約メモ。【 】は長谷川によるコメント。誤記もありうるので、言及される場合は必ず元記事を確認してください。
  • 漫画家の石ノ森(本名:小野寺)章太郎氏が28日午前2時33分にリンパ腫による心不全のため死去。60歳。
  • 2兆円規模の特別減税関連法が1/30に成立。標準世帯で6万5000円の定額方式。
  • 自民党の与謝野氏、共産党幹部宅盗聴事件は神奈川県警が組織的に行ったものであるとの見解を表明(1/30、与党三社協議会にて)。[1/31 朝日]
  • 旧新進党の資産は約98億円。議員一人あたり約6000万円。[1/31 朝日]
  • 2/1より「ナンバー・ディスプレイ」制度開始。あらかじめ申し込んでいない場合、原則として電話番号は相手に通知される。但し、先頭に「184」をつけてダイヤルすると通知されない。また通知しない契約の人でも「186」をつけた場合は通知される。[NTTの全面広告]
  • 労働省の研究会が先月まとめたセクシュアル・ハラスメントに関する調査研究会報告によれば、主な「注意すべき事例」は次の通だが、問題点を指摘する動きが相次いでいる[1/31 朝日新聞家庭欄]。
    • 部下の女性を勤務時間後酒に誘い、性的な要求をする。
    • 任意参加の運動会でスコートの着用を強要する。
    • 職場で顔を合わせる度に「子どもはまだか」と繰り返し尋ねる。
    • 任意参加の歓迎会の酒席で、上司を含めた男性労働者の隣に座ることやデュエット、お酒のお酌を強要する。