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1月17日(土)

【思ったこと】

980117(土)
[天文]東京オリンピックの時と比べて「太陽系」についての知識はどう変わったか。
 まもなく長野県で冬季オリンピックが開催されるが、私にとって思い出に残るオリンピックと言えば、やはりアベベや「東洋の魔女」が活躍した「東京オリンピック」であろう(←ワァー、すっごぃふるーいっ)。
 その時の話題は別の日に書くとして、じつはこのオリンピックが開かれた1964年から今年に至るまで、毎年必ず買っていた本がある。その1冊目がこれであった。
 今年は注文するのをうっかり忘れていて、昨日ようやく1998年版が届いた。表紙には「創刊50年」と書かれてある。1964年当時の『天文年鑑』は220円で本文108頁、今年は800円で本文285頁。たしか1970年頃の値段で、東京-大阪のJR運賃が1600円程度、京都の市バスが20円ぐらいだったので、意外に値上がりが少ないと言ってよいかと思う。
 で、今日は、1964年版(1965年版も併用)と最新版を比較しながら、「宇宙」についての知識がどう変わったのかを書いてみたいと思う。

 まず月。当時まだ人類は月を踏んでおらず、無人機の軟着陸さえ成功していなかった。望遠鏡や月の裏側を写したルーニク3号のからいろいろな推測がとびかっていた。当時の天文年鑑には、ソ連の科学者がアルフォンスス火口からガスの噴出を確認したが疑問視されているなどという記事が紹介されていた。
 興味深いのは、太陽系だ。ただし1964年版には各惑星のデータは見あたらない。ここでは1965年版の表と比較してみるが、各惑星の赤道半径や質量が微妙に違っていることに驚く。

1965年当時(上段)と1997年(下段)における惑星に関するデータの違い
惑星名赤道半径質量(地球=1)自転周期衛星数
水星2334km0.05688日0
2440km0.05558.6日0
金星6400km0.818不明0
6052km0.815243.0日0
地球6378km1.0000.997日1
6378km1.0000.997日1
火星3396km0.1081.026日2
3397km0.1071.026日2
木星71420km318.7480.402日12
71492km317.8330.414日16
土星60400km95.4480.426日9
60268km95.1590.444日18
天王星24800km14.5980.451日5
25559km14.5000.718日15
海王星22300km17.6740.58?日2
24764km17.2040.671日8
冥王星7000km?0.946.39日0
1151km0.0036.39日1

 おおざっぱに1964年からの違いを言えば、
  • 木星およびその外側の惑星で衛星数が大幅に増えたこと、この最大の発見者はボイジャー2号である。
  • 海王星がかなり大きいこと。質量で天王星を上回っていたことは前からわかっていたが、赤道半径もかなり天王星に近い。
  • 上の表には示していないが、木星、天王星、海王星にも輪があることが分かった。
  • まだ不確定要素が多いとは言え、冥王星に衛星カロンがあり、実質、これと連星のような振るまいをしているらしいことがわかった。

 上記の他にも、各惑星の半径や質量が微妙に違っているものが多い。惑星自体が太ったり痩せたりするはずはないので、これらはいずれも観測精度の向上によるものと思われる。まあ、メートルを定めた時の測量だってちゃんと測れていれば、子午線方向の地球一周は4万キロぴったりになったはずだから、やむを得ないところだろう。


 ところで、地球を除いて、どの惑星がいちばん好まれるのだろうか。この日記の初の試みとして、以下のような「読者アンケート」をやってみたいと思う(←これがきっかけで「アンケート廃人」にならなければよいのだが)。お一人一回だけ送信してください。なお発表は火曜日以降になります。アンケートは当日のみ受け付けました
【ちょっと思ったこと】
  • センター試験の数学の選択問題に、昔ながらのBasicのプログラムが出題されていた。15年ぐらい前というと、コンピュータ好きは大概BASICで自作のプログラムを書いて楽しんだものであるが、いまはN88-BASICさえ姿を見せなくなった(上位互換のBASICが某有限会社から発売されているようだが、果たして若者が買うかどうか)。BASICそのものは初心者向けの中途半端な言語かもしれないが、アルゴリズムの学習道具としては、思いも寄らぬところで頑張っているようだ。
  • 同じく英語の問題に心理学の実験の紹介文のようなものが載っていた。これは明日の日記ネタだなあ。
  • 朝日新聞読書欄(1/18)「『困った人たち』の出自」で山口文憲氏:「かつての日本人の悩みと言えば、これはもっぱら人と「どうつきあうか」ということ。それがいまや『どうつきあわないか』になりつつあるとは。」。このところ、Web日記でも、困った人とつき合う悩みを書いたものより、困った人とつき合わなくなるプロセスを描いたものが多いように思う。日本人の対人観がムラ社会型から契約社会型に変化したと見るのは大げさだろうか。
【新しく知ったこと】
【リンク情報】
【生活記録】
【家族の出来事】 (1/18ちょっと更新)
【スクラップブック(翌日朝まで)】
※“..”は原文そのまま。他は長谷川による要約メモ。【 】は長谷川によるコメント。誤記もありうるので、言及される場合は必ず元記事を確認してください。
  • 割引サービスの多様化により、電話の最低料金回線選択装置の誤選択が増加。